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FLIPSIM簡易設定法パラメータの取扱いについて、液状化解析プログラムFLIPによる動的解析の実務【事例編】P2-1-4の最後の項目に、「液状化パラメータだけでなく、その他のパラメータを含めたセットでの簡易法」とあります。パラメータのフィッティングを行なう旨もP2-1-4に書かれていますが、実際どのようなフィッティングを行なうのでしょうか?
まず、液状化パラメータ以外の各定数の値を決めてください。それから、ターゲットとなる液状化特性を設定し、FLIPSIM等を用いて要素シミュレーションを行い、その液状化特性を再現するような液状化パラメータを試行錯誤により求めます。
方法につきましては、FLIPコンソーシアムのホームページで公開しております「14年のまとめ」動的解析の実務【事例編】P2-2-1〜2-2-2に書かれていますのでご確認ください。
ターゲットとなる液状化特性ですが、液状化試験が行われている場合は、それが三軸試験の場合は、各せん断応力比別に軸ひずみ両振幅1%, 2%, 5%, 10%に到達するまでの繰り返し回数が分かりますので、これらを再現するよう試行錯誤にて、液状化パラメータを設定します。
要素シミュレーション時の初期有効拘束圧σm0'は、原則として試験条件と同じにします。
なお、そのような試験が行われていない場合は、建築基礎構造設計指針のような各種基準に記載の方法により、ターゲットとなる液状化特性を設定します。
例えば、「吉見吉昭著:第二版 砂地盤の液状化」のp.85〜p.86の@〜Dが参考になると思います(せん断応力比の分母がσv'であることに注意してください)。
また、σm0'は、各基準ごとに想定されている値があるはずですので調べてみてください。